ルター、レーニン、朴正熙、そして2017年の不吉な予感


憲法裁判所の朴槿恵大統領弾劾可否決定は、ロシア革命や宗教改革のように川のように血が流れる地獄の扉を開くかも知れない。


趙甲濟
(2017.1.4)

 

 2017年はマルティン・ルターが主導した宗教改革500周年、レーニンが主導したロシア革命100周年、そして朴正煕誕生100周年だ。


 宗教改革は、中世ヨーロッパを支配したカトリックの堕落に対して聖書的原理で挑戦し、宗教の自由を勝ち取ってプロテスタントを開き、流血の内戦を伴って民主主義の発展の母胎となった。


 ロシア革命は人間や歴史は改造できると信じた一団の無神論者たちが起こした暴力革命で、その実験は約2億人の死を残して1991年にソ連邦が崩壊して終わったが、北韓ではもっと激烈な形で生きている。

 

 同じ年に生まれた朴正煕は、執権18年間に最短時間で最小の犠牲で最大の業績を残した。韓国が先進民主福祉国家へと発展できる物質的土台を作った。朴正煕はレーニンよりはルターの方にもっと近い。彼が子供のとき日曜学校に通ったためではなく、宗教改革によって芽生えた資本主義精神を韓国式に応用して大成功を収めたためだ。


 宗教改革とロシア革命は血をたくさん流したが、朴正煕の革命は血をほとんど流さなかった。汗と涙が血の無謀さを覆った。


 2017年の憲法裁判所の朴槿恵大統領弾劾可否の決定は、ロシア革命や宗教改革のように血が川のように流れる地獄の扉を開くかも知れない。憎悪を煽るロウソク集会と、愛国を掲げる太極旗集会が今この瞬間にも光化門一帯の夜を照らしている。


 南・北韓の対決の本質は大韓民国か共産化か、自由か死かの選択だ。韓国は未来が決まっていない国だ。軍事独裁よりもっと全体主義的な左傾的メディアと検察の独裁が登場するかもしれない。これに対する反作用として1961年にそうだったように、国民が軍隊を呼ぶかも知れない。エジプトの近年の事例がある。


 南・北韓の左派とメディアが‘反朴’を名分として内容的には反大韓民国の統一戦線を形成し、司法機関を隷属させて大韓民国守護勢力を粛清しようとする構図は、血を流さなければ正せないほどだ。問題は、愛国者の血なのか反逆者の血なのかである。


 乱世になることが確実な、2017年の私のスローガンはこれだ。団結しよう、戦おう、勝利しよう!


www.chogabje.com 2016-12-31 23:32

更新日:2022年6月24日