北韓の核武装は中国の世界戦略の産物!

 

韓米日の国指導部は北韓の核武装の真実を有りのまま国民に知らせ、北韓の軍事的脅威を多角的に検討し備えねばならない。

 

金泌材

(2016.12.8)


 これまで大多数の北韓核専門家やメディアが北韓の核能力を過小評価してきたが、これは韓国、米国、日本の安全保障のため正しい姿勢でない。

 北韓の核武装の略史を見てみよう。北韓は長久な歳月をかけて核兵器を開発してきた。北韓の核問題が国際的に関心を引くようになったのは寧辺の核施設に対して米国が疑懼し始めた1980年代からだ。だが、北韓が核兵器に関心を持ったのは6.25戦争(韓国戦争)直後の1950年代だ。

 中国は6.25戦争のとき北韓のウラン埋蔵地域に対して秘密裏に探査を行い、金日成は中国が核実験に成功した1964年以降、中国と北韓内のウラン鉱脈を探査した。当時、中国と北韓は興南、平山、雄基などに2600万トンに達する良質のウランが埋蔵され可採量は400万トンに達すると推定した。

 

 北韓の核武装は中国の世界戦略の産物だ。中国は米国が張っておいた‛封鎖網’を破るためパキスタンと北韓を二つの角として使用した。そして角を強化するため核兵器の開発を支援した。米国の核専門家のトーマス・リード(Thomas C. Reed、元空軍長官)は2008年、米国の科学雑誌への寄稿文で、中国の鄧小平が1982年自國の核技術をパキスタンなど第三世界の国々に拡散させることを決定しと発表した。パキスタンの核開発責任者だったカーン(Abdul Qadeer Khan)博士は1998年5月28日、パキスタンが核実験に成功して国民的英雄になったが、当時パキスタンが実験した核装置は中国の‛CHIC-4’だった。

 

 カーン博士は自国の核開発過程で中国、北韓、リビアなどの国々を繰り返し訪問した。北韓は13〜15回も訪問した。この過程で核兵器の設計図を北韓に渡したと知られている。中国はこれらの国々の核関連科学者たちを訓練させ技術を提供し核兵器運搬手段を売り、そのような目的のための基礎工事をしてあげた。したがって、中国が北韓の核開発を阻止することは不可能だ。中国と北韓は核兵器拡散の共犯だ。

 黄長燁元労働党秘書は2006年10月、ソウルでのある非公開の講座で“北韓は核兵器を使って余るほど作った”、“これは北韓の労働党幹部たちがよく言ったこと”と話した。北韓は2012年4月に修正・補充した社会主義憲法の序文で‛核保有国’であることを明示した。

 そして、2013年5月21日付の労働新聞を通じて“われわれが持っている核兵器は小型化、軽量化、多終話、精密化された威力を持つ戦争抑止力だ”、“核弾を含めてあらゆるものを持っている”と主張した。韓国の統一研究院は2014年、北韓の核関連報告書の中で、北韓のプルトニウム核弾頭とウラン核弾頭の数が2017年には50個以上になると明らかにした。

 もう韓米日の国指導部は北韓の核武装の真実を有りのまま国民に知らせ、北韓の軍事的脅威を多角的に検討し備えねばならない。

 

www.chogabje.com 2016-11-29 11:21

更新日:2022年6月24日