殉職・戦士将兵の遺族たちの毅然たる態度、大韓民国の亀鑑だ

 

文化日報社説(2016年10月07日付)
(2016.10.11)

 

 

 韓米連合訓練訓練中に殉職した対潜哨戒ヘリ・リンクスのパイロット金・ギョンミン少領、副操縦士の朴ユシン少領、操作士の黄ソンチョル上士など3人の死の前で見せた遺族たちの毅然さが韓国社会を恥ずかしくした。軍人は国を護るために命を捧げる覚悟までするのが宿命ではあるが、家族を亡くした遺族たちの悲しみと苦痛は誰よりも大きい。しかもその犠牲が事故によるもので、事故の原因すら糾明されなかったら悲痛に怒りまで加わる。

 

 だが、10月2日、海軍葬で厳守された告別式で遺族たちは愛する息子、夫、父親との永遠の別れの瞬間にも嗚咽まで自制する成熟した態度を見せてし、むしろ見る人々をもっと悲しくした。それだけではない。金少領の父親の金・ジェホ牧師は、息子の死の前にしばらく逆上したが“息子の遺体を水深1000mの海底で見つけてくれた海軍に感謝する”と言い“3億2000万ウォンの補償金の一部を殉職遺児たちのため‘海の愛奨学財団’に寄付する”と表明した。


 遺族たちのこのような態度に大韓民国の国民として敬意を表する。初代海軍潜水艦戦団長を務めた金ヒョクス予備役准将がこの殉職将兵たちの喪屋に弔問してからSNSに残した追悼辞が多くの人に感動を与える理由だ。彼は‘立派なリンクスパイロット、操作士の遺族たい’という文を通じて“誰も声を出し泣いたり、海軍にねだる人はおらず、軍人権センターで原因が究明されるまで告別式を拒否するように扇動したが、遺族たちは断った”と伝えた。また、天安艦爆沈で戦死した将兵たちの遺族たちも同じ感動を国民にくれたことを想起させながら、“左派が告別式をソウル市庁前の広場で行おうと扇動したが、子供たちが働いていた第2艦隊で行うと言いきっぱり断った”と紹介した。“このように海軍の家族は本当に立派だった”という彼の評価通りだ。“セウォル号の死者たちやと不法示威で死亡した白ナムギ氏には政界と数多くの団体が弔問するが、戦死し殉職した軍人たちには関心がない”という批判も恥ずかしく思うべきわれわれの自画像だ。


 このような将兵たちと遺族たちがいるため大韓民国が存在することができる。今この瞬間にも無理強い法の風潮が蔓延している。大韓民国はこのような将兵と遺族たちを亀鑑にし尊敬せねばならない。

更新日:2022年6月24日