小型化された核兵器は核戦争を呼ぶ!

金泌材

(2016.8.9)


 英国の『The Week』誌は最新号で、既存の核兵器保有国らが“核兵器の保有量を減らさずむしろ小型化と爆発力を増大させてきた”と、核戦争の脅威が増大していると指摘した。

 雑誌は“北韓の水素爆弾開発”とISISの“核関連装備の獲得可能性”に触れ、世界はますます危険になっていると憂慮を表明した。以下は雑誌の記事の一部である。

 <高度の精巧な小型核兵器開発は多くの論争を引き起こす。核兵器は、技術発達によってもっと小型化され爆発力が強くなりつつある。問題はこのような核兵器の開発が核兵器の実戦での使用可能性をますます高めているということだ。

 昨年の秋、米空軍は小型化された‘精密誘導核爆弾’をはじめてテストした。精密誘導核爆弾に搭載される核弾頭は巡航ミサイルにも搭載できる。

 このような小型核弾頭は爆発力を50〜0.3キロトンまでいくらでも調整できる。専門家たちは小型核爆弾を実際の戦場では絶対使用してはならないと指摘する。

 彼らは、核兵器は実際に使う武器ではなく戦争抑止(deterrence)のため存在すると信じるからだ。ところで、退役将軍出身のジェームズ・カトライト(米海兵大将)は“小型化された核兵器は、実戦での使用可能性を高めるしかない”と言う。

 実際にロシアの場合、すでに小型化された核兵器の開発によってこれと関連した問題が漸増している。昨年の11月、ロシアは自国の在来の核戦力に核魚雷と関連した計画を追加した。有事の際、敵国の海岸に隣接する都市ひとつくらいはいくらでも破壊できるという発想だ。>

 ドイツのハイデルベルク世界紛争研究所が2010年に公開した資料によれば、北韓の金正恩政権と対峙中の韓国の紛争強度は、イスラエルとほぼ同じレベルだ。イスラエルのGDP規模は韓国の20%に過ぎないが、国防費は韓国の60%水準だ。韓国はGDP対比国防予算の割合が2.5%(2010〜2012年の平均)で、世界22カ国の紛争・対峙国の中で最下位圏である。

 危機は予想より早く来る。今でも遅れていないから、危機対応マニュアル、核武器や生化学武器攻撃への対処要領などの資料を一回でも読んでほしい。韓半島で戦争が勃発すれば救助どころか泣く時間もない。文字通り生き地獄になる。

www.chogabje.com 2016.07.20 16:00

更新日:2022年6月24日