北韓の核武装進展に比例して韓国も核武装を!
元裕哲議員が主催した[北核解決のためのフォーラム]の創立討論会

 

(2016.8.9)


 セヌリ党の元裕哲議員が8月4日「北韓核、眺めてばかりして良いのか」をテーマに開催した[北核解決のためのフォーラム](以下、核フォーラム)創立討論会で、北韓の核脅威に対抗して‘条件付き核武装論’を含む段階別国家生存戦略を立てねばならないという主張が提起された。

 

▲4日、セヌリ党の元裕哲議員が国会議員会館で開催した[北核解決のためのフォーラム]創立討論会で金泰宇元統一研究院長が基調講演をした。ⓒkonas.net

 

 金泰宇建陽大学校教授(元統一研究院長)は基調講演を通じて、今までの北韓核への抑止戦略の限界を指摘、“韓国は北韓を非核化への対話に引き出すための制裁努力とともに国家生存戦略の次元で二段階の抑制体制を模索する必要がある”と述べた。


 特に、“対北制裁が効果を発揮できず、北韓が核兵器の高度化が進んでいる状況では、北韓核の高度化の進展に比例して韓国も核武装能力を整えていく特段の生存戦略を立てねばならない”と主張した。


 金泰宇元院長は“自由民主主義の主権国家としての大韓民国は永久に生存・繁栄するため、現在しかつ潜在的な安保挑戦らを克服せねばならない”、“中でも差し迫った脅威である北韓の核とミサイル脅威を克服するためには、政府と軍と政界が目先の政治利益から離れて中長期的安保を重視する姿勢で北韓核の脅威を正確に認識し長短期の国家生存戦略を先導せねばならない”と言った。


そして“政府と軍は、学界と政界の一角で提起している‘条件付き核武装論’を検討せねばならない”と主張した。


 また、“同盟が安保の軸である現実で、そして大国主義的圧迫を強いている中国に国家経済の相当部分を依存している韓国が、核武装を直ちに実践に移すのは非現実的な選択と言えるかも知れないが、北核の脅威がさらに加重されれば、韓国はそのような非現実的な選択もせざるを得ない”、“このような脈絡で、韓国が‘条件付き核武装論’を含む段階別の国家生存戦略をあらかじめ準備し、未来の状況に備えるのが肝要だ”と重ねて強調した。


 金教授は、“先制と防御概念のキル・チェーンとTHAADなど韓国型ミサイル防衛体系はもちろん、報復能力を持つためには中長期的な5段階核武装計画が必要だ”と主張した。

 

 金教授が主張した5段階核武装計画は、▲北韓の核放棄を前提とする非核維持、宣言+内部的措置、▲核の傘と自動介入条項を新設する核の傘の強化、▲核燃料サイクルおよび原爆・水爆生産基盤を構築する核潜在的保有、▲イスラエルのような同盟の了解での核保有、▲NPT脱退など独自の核保有、だ。

 

▲この討論会を主催した元裕哲議員は、北韓の5回目の核実験など追加事態が発生した際は自動的に核武装を推進する‘トリガー(Trigger)宣言’に対する所信を表明した。ⓒkonas.net

 

 一方、討論会を主催した元裕哲議員は、北韓核の脅威に対する既存の対応方式の限界を指摘し、北韓側の5回目の核実験など追加事態が発生すれば自動的に核武装を推進する‘トリガー(Trigger)宣言’に対する所信を発表して注目された。


 元議員は“1993年3月12日、核兵器不拡散条約(NPT)脱退宣言を皮切りに、北韓側が核ミサイル挑発を敢行するたびに、わが国会では北韓核関連糾弾決議案を採択し、国際社会は国際的な制裁を加えたにもかかわらず北核問題は依然として解決される兆しが見られない”、“過去20年間の時間が物語るように今までの対応方式では北韓の核問題を解決できない”と指摘した。


 そして、“北韓が二度と核実験やミサイル挑発のような武力挑発ができないように実効的な抑制が可能な‘ロードマップ’と‘トリガー戦略(Trigger Strategy)’というパラダイムの転換を通じて、われわれも核武装水準の軍態勢を整え、国際社会に時限付きの了解を求めて主導的に北韓の核問題を解決しなければならない”と強調した。


 討論に参加した人々は、独自の核保有が避けられないという主張に対して大体的に共感を示した。


 元裕哲議員が主導した[北核解決のためのフォーラム]には、姜孝祥、慶大秀、金起善、金成願、金盛贊、金順礼、金正薫、朴順子、成一鍾、宋錫俊、申相珍、兪義東、尹鍾畢、李完永、李鍾明、張錫春、鄭鎮碩、曺薫鉉など18人のセヌリ党議員が参加した。

 

(Konas) ガン・チグ記者
www.konas.net 2016-08-04 15:31

更新日:2022年6月24日