不吉な第20代国会

 

民族史上最悪の奴隷制を整理し、統一へ進む絶好のチャンスはしばらく期待できないかも知れない。

 

金成昱(社)韓国自由連合代表

(2016.5.13)

 

1.不吉で断定的な予測

 第20代国会は19代国会よりも最惡になるかもしれない。巨大両党の極端な対立は脱し3党鼎立体制に変わったが、与野党の体質は変わらなかったためだ。セヌリ党は既得権に安住するウェルビーイングの気質が変わらない。総選挙での惨敗後も適度に済ませる。凄絶な反省も徹底した自省もない。伏せて謝ってから再び支持を請う泣訴もない。草食恐龍のように氷河期が襲うとき絶滅しそうな雰囲気だ。

 

2.「共に民主」は極端な闘争を続けると見られる。人的構成は左翼運動圏出身者が49.6%から46.3%に、19代国会のときと似ている。国民のご機嫌を窺うだろうという期待もあるが期待に過ぎない。党の指導部は、「全大協」出身が主流だ。以前よりも現在が問題だ。禹相虎院内代表は挙戦過程で「野党としての鮮明性」を強調した。鄭鎮碩セヌリ党院内代表を面談したときは第19代国会の混乱の元凶を大統領と青瓦台だったと結論を出した。“19代国会が青瓦台の介入のため混乱した”、“青瓦台を上手く説得しろ”、“大統領の変化が感じられない”などだ。

 

3.戰士出身(禹院内代表)が「間違ったこと」と断罪した対象に対して適当に対するはずがない。(来年の)大統領選挙を前に無限闘争の戦雲が漂う。“権力の内部事情に物凄く詳しい方々がわが党に入った”と言い、“国政運営をまともにしないと一つずつ暴露する”と言った禹院内代表の第一声もそうだ。暴露しても確かでない曖昧な事案を核爆弾のように振りかざし暴露と再暴露の泥仕合を続けられる。支持層は熱狂し「共に民主党」の政治的損益も悪くないかも知れない。だが、民生と経済は奈落に落ちる。第1党の時代的責務は放り出す結果になる。

 

 第3党は期待に及ばない。国会議長指名件で迷走しソロバンばかり弾くから荒唐だ。安哲秀代表も朴智元院内代表も国民への哀痛や涙や憐憫は感じられない。

 

4.議会を奪われた現在權力の漏水、レイムダックはひどくなるだろう。与党の次期大統領候補が決まったら、レイムダックその速度は音速から光速へと速くなり得る。政権が変わってからは、政治のために政治をする業者らの組合である国会は言いがかりばかりで北韓の息抜きを助けるだろう。

 

 そのうち北韓の主體思想政権・偶像崇拜体制、民族史上最悪の奴隸制を整理した後、統一へと進む絶好のチャンスはしばらく期待できなくなるかも知れない。トランプであれヒラリーであれ、韓国は北東アジア安保の小人になる情勢だ。安保という器に亀裂が入ったら経済がうまくいくはずがない。これは災殃で、2400万の北韓住民を含む7,000万民族に対する審判だ。

 

 ‘身を殺して仁をなす’姿勢のリーダーシップ、それを支える神聖なる次の世代が出現してこそ祖国が生き残る。民が生きる。われわれも生きる。それを信じてみる。超人と呼ぼうが英雄と呼ぼうが、羊の群れのため命をかける善の羊飼いと呼ぼうが、切に叫んで求めれば、民族と民のために自分を投げ出す彼は必ず現れるはずだ。

 

http://libertyherald.co.kr 2016-05-07 16:56

更新日:2022年6月24日