新任駐韓米軍司令官指名者、“米の核の傘がなければ韓國は核武装を検討”

 

“韓国に対する核の傘提供は非常に重要で危機の際、われわれが対応できるオプションの一部”
                              整理/金泌材

                              (2016. 4.22)


 最初の黒人出身在韓米軍司令官(韓米連合軍司令官)指名者のヴィンセント・ブルックス米陸軍大将は4月19日(現地時間)、米上院軍事委の承認聴聞会で“米国が‘核の傘’を提供しなければ、韓国は自国の安全保障のため、独自の核武装に乗り出す方案を検討せねばならないとみられる”と述べた。

 ブルックス指名者はこの日の承認聴聞会で“韓国に対する米国の核の傘の提供は非常に重要だ”と言い、前述の通り話した。米国の拡張抑止概念の韓国に対する核の傘公約は、在韓米軍に戦術核兵器を配置していた1978年の第11回韓米安保協議会(SCM)で公式化された後、これまで維持されている。


 <聯合ニュース>の報道によると、ブルックス指名者はジョン・マケイン(共和党・アリゾナ)委員長が‘これ以上韓国に核の傘を提供しないことが、韓国が独自の核兵器能力開発に乗り出す動機を与えると思うか’という質問に“韓国が自らの安保を維持するため、それ(核武装)を検討すべきだと思う”と答えた。


 ブルックス指名者は続いて‘韓国が独自の核兵器開発に乗り出すのは良い考えだと思うか’という質問に“現時点でその方向に行くとは見ない、われわれは韓半島の非核化を依然と追求している”と述べた。


 彼はジョー・ドネリー(民主・インディアナ州)上院議員が韓国に対する核の傘提供公約に変化がないのかの質問に、“韓国に対する核の傘の提供は非常に重要で、危機の際にわれわれが対応できるオプションの一部でなければならない”と述べた。


 ブルックス指名者は、米大統領候補であるトランプが提起した韓国の安保ただ乗り論に対しても“まず第一、韓国は昨年も人的費用の50%程度である8億800万ドル(韓貨9158億ウォン)を負担した”、“これは、毎年物価上昇によって増加することになっている”と表明した。そして“駐韓米軍の再配置のため米国防総省が発注した108億ドル規模の建設工事費用の92%を負担している”と付け加えた。


 ブルックス指名者は高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の韓半島配備問題について“THAADのような上層ミサイル防衛体系が韓半島に配備されれば、韓米同盟が北韓のミサイル脅威に対処する多層的ミサイル防衛体系を構築することに大いに寄与する”と評価した。


 特に、彼は“休戦協定が締結された以降、どの時代よりここ5年間に危機が多かった”、“(北韓は韓国の西海で)船(天安艦)を沈没させ、人口密集地域に砲撃(延坪島砲撃事件)を加え、韓国軍基地の近くに地雷を埋設する北韓のあらゆる行動は危機を高潮させる兆候”と述べた。


 また、“大陸間弾道ミサイルであるKN-08の場合、まだ開発過程だがこの技術が成功すれば、米国本土の多くの地域が脅威にさらされることになり、ミサイル技術が北韓の核兵器、化学兵器、生物兵器と結合すれば、非常に危険だ”と憂慮した。


 彼は“駐韓米軍は今夜でも戦闘が起きても戦って勝つ態勢を維持する”と述べた。北韓のサイバー攻撃能力については“世界最高の水準”と評価した。


 ブルックス大将は1958年10月24日アラスカのアンカレッジで生まれた。父のリオ・ブルックス・シニアは陸軍少将出身で、兄のリオ・ブルックス・ジュニアも米陸軍准将を務めた。


 ブルックス大将は兄に続いて1980年に米陸軍士官学校(ウェストポイント)を卒業し、アフリカ系米国人としては初めて旅団長生徒を務めた。ウェストポイントに入る前はバスケットボールをした。任官後は、韓国とコソボなどで勤務した。

第3歩兵師団の1連隊長、合同参謀本部など勤務し、中部司令部の作戦参謀部長を務めた後、中部司令官の代弁人、1歩兵師団長、陸軍3軍司令官などを経てオバマ大統領の対アジア戦略によって大将に昇進した。

 

www.chogabje.cpm 2016-04-20 11:10

更新日:2022年6月24日