盧武鉉政権が始めた‛車壁’
覆面の暴力示威隊の身元確認率は1%未満
金成昱(社)韓国自由連合代表
1.匿名が保証されたインターネットのコメントのように顔を隠した示威隊は過激になる。12月5日、覆面やマスク、ゴーグルを着用した示威隊がまた凶器を使っても法で阻止できない。覆面の暴力示威隊の身元確認率は1%未満というのが警察側の説明だ。113人の警察が負傷した11月14日、逮捕された示威隊は51人にとどまった。
2.正当な示威なら顔を隠すはずがない。西洋でも法で禁ずる。ドイツは1985年に刑法を改正、フランスも2009にカーソール(Casseur:破壊者)を抑制するための覆面示威禁止法を制定した。スイス、オーストリア、米国の15個州(フロリダ、ジョージアなど)も覆面示威を法で禁じた。韓国は第17代と18代国会のとき発議された3回の法案が全部廃棄された。
3.示威は日々過激になり無力な対応は状況を悪化させる。1998年166人だった警察の負傷者数は、金大中政府の「無催涙弾宣言」後の1999年には484人に増えた。ほぼ3倍。ついに2005年には893人の警察が負傷した。ほぼ6倍だ。盧武鉉政権は続出する警察の被害と公権力の崩壊で「車壁」を構築し撒水車で放水した。2004年10月4日、国家保安法廃止反対集会など、盧武鉉政権のとき「車壁」は10回以上登場した。盧武鉉政権は10・4集会のとき、放水車を動員し示威鎮圧用の盾で顔を殴るなど、強硬鎮圧した。被害者のほとんど60〜70代の老人で国家有功者も多数だった。
2008年の米国産牛肉の狂牛病示威の106日間、警察の負傷者数は500人を超えた。警察バスは171両破損した。今月14日の示威で警察の負傷者は113人で破損したバスは50両。バスの破損割合では狂牛病暴動のときの31.25倍になる。
4.警察はもっと多くのバリケード、カメラなど証拠収集装置の交替、警察バスと放水車・カプサイシンを買わざるを得ない。治安強化という名分より自衛的措置だ。
“車壁を作るための警察バス予算は一銭も許さない”という野党は、警察が体で対応しろという主張だ。鉄パイプ・棒・はしごやパチンコ、放火と爆破企図まで氾濫する暴力示威の現実を無視する残酷な主張だ。何よりも、公権力が無力化されても良いという話だ。
▲“警察が逮捕しても法院が釈放する”司法府の軽い処罰を嚴正化、▲暴力示威前科のある団体に対しては「一定範囲」で集会の自由を制限、▲都心の暴力示威に対して刑法第115条の騒擾罪(1年以上10年以下の懲役)を適用など、あらゆる制度的整備の前提は野党の変化だ。このままでは韓国は南米式の泥沼に沈む。
http://libertyherald.co.kr 2015.11.21 04:00