歴史教科書是正の火急さを確認させた北の‛総決起の指令’
(文化日報社説2015年10月28日)
北側が歴史教科書の国政化論難が拡大されている状況に便乗して国内外の從北勢力に‛民衆総決起’を扇動する指令を下した事実が確認されたという。歴史教科書の左偏向の一つの方向は反韓親北で、もう一つは国内の懸案に関する過度な‛進歩’性向だが、もっと深刻なことは大韓民国の正統性を貶める‛親北偏向'だ。したがって、左偏向是正を阻止しようとする北側の工作は予想されたことだ。ところで、総決起指令は、これまで北韓が労働新聞や対南宣伝媒体などを通じて彼らの立場を表明してきたこととは次元が違う。
消息筋などによって確認された北の指令文は、“現在南朝鮮は国政化反対の熱気に包まれている”と言い“一般大衆運動団体らの闘争に、在野団体らの積極的な参加を加えて民衆の総決起闘争の熱気をもっと高めていかなければならない”となっている。‛在野の会合、言論媒体、SNSなどを通して朴正煕を受け継いだ朴槿恵政権の親日行為と事大主義を暴露し、歴史教科書の国定化批判宣伝事業を展開せよ’など、具体的な行動指針はもちろん、記者会見や討論会の組織など細かい戦術まで提示されているという。歴史教科書の左偏向是正の必要性には圧倒的多数の国民が同意するが、検証の強化ではなく国政化という政府の方法には反対する人が多いため起きている混乱状況を適切に利用して左偏向是正そのものを阻止するというのが北側の意図であろう。
北韓が指令まで下す状況に対して政府はもちろん、全国民が警戒心を持って対応しなければならない。特に、教科書の親北的内容が早急に是正されないと若い世代に大韓民国に対しては憎悪を、世界最悪の独裁体制である北韓には誤った幻想を植え付ける結果をもたらすためだ。しかも、教壇の一部では従北扇動教育を堂々と行っている。国政化に対しては賛否があるが、左偏向の是正については異論があり得ない。北韓が総決起を煽るのは統合進歩党の解散後、従北勢力が根こそぎ除去され兼ねないという危機感の発露だ。従北勢力の蠢動を徹底に遮断することがもっと火急のことになった。
www.munhwa.com 2015.10.28