大韓民略があるのか

19世紀末と同じ北東アジアの情勢

李春根

[本コラムの出所は「97日付です]

国を国に、ロシアを中に置き換えれば、19世紀末の北東アジアと類似する際政治状況

○米戦争で負けもせずに押されて2位になることは絶にない

○日本の夢は米国の肩をもって中を牽制することでアジアの覇者の地位を取りすこと

○米はハワイとカリフォルニアなどに日本軍を招待して上陸作訓練をさせるほど

○安保は米経済は中と緊密にするという「安米経中」は際政治の基本を無視した荒唐な

の挑

は資本主義的展を通じて経済的大国になると同時に政治・軍事的大国への道も追求している。経済力の量で2001年に日本を抜いて世界2位の経済になった中は露骨に米がいま占めている際的地位、つまり覇的地位を獲得したいという意を示し行動に出た。

が言う新型大国関係とは米に中の地位を認めよという要求で、中海軍力の増強と南シナ海で示す覇的行動は、中が野心実践する過程で避けられないことをやっているだけのことだ。

海を制覇せずには世界覇権国になれないことをよく知っている中は、南シナ海を中の内海にすることに熱心だ。中がこのように努力するのは中が間違った国であるためではない。正常な大国への道を歩んでいるのだ。

然、中のこのような挑戦を阻止しようとする。米がそうすることも米が間違ってのことではなく、覇権国として正常に行動すべきことをすることだ。史上いかなる覇権国も戦者に自分の覇的地位を平和的に譲歩したことはない。

ある日、米が覇権国の地位を失って中が覇権国に登る日がるために必ず先行されることは、米と中の間の大戦争だ。米・中の大戦争で中が勝利しない限り、中は決して覇権国になれない。韓人たちは知らないが、米という戦争で負けもせずに押されて2位になることは絶にないはずだ。

この米・中の覇が露骨化している中、略を樹立せねばならない二つのがあるが、日本と韓国だ略とは家の目標を設定しそれを達成するために考案された諸方策を意味する。

良い略を持つ国家目標が達成できるが、そうでない家目標の達成どころか、逆に支離滅裂の奈落にる。国々がゲムを展開する領域がそれほど凄絶な領域であるためだ。力もなく略もないは衰亡の道を歩むしかない。

を捉えた日本

が米に挑する状況を利用して日本はしっかりし夢を現している。日本の夢は去る70年間の非正常からけ出で再び正常家、あるいは彼らが言う普通のになることだ。日本の夢は、世界の敗者ではなくても、少なくともアジアの覇者になることだ。平凡な用語を使えば、日本は世界のすべてのの夢である‛強大になることだ。

日本はいま非正常家だ。世界のすべての(自ら放棄しない限り)全部持っている常備軍もないであり、自国の軍事力を国軍とも呼べないだ。手段としての戦争も放棄しただ。

このすべては日本が自ら望んでのことではなく、米要したものだ。日本の左派たちが固守すべきだと主張する驚くべきことが起きているが事実、日本の平和憲法は米軍占領軍司令官のマッカ元帥が強要したものだ。

2次世界大直後の米は、日本を虚弱な農業、非軍事家にすることで二度と戦争ができないにすることだった。

軍とも呼ばれない日本の自衛隊はもちろん、際には非常に強い。特に、日本の海上自衛隊は米海軍に次いで世界2位程度と見ても良いほどい。

今まで侵略戦争の元凶として、そして戦争で敗北したためおとなしくしてきた日本は、米が日本に戦争をすることができる能力を再び持つようにしてあげる時代になった。日本は遂に正常な普通の国家になれるを得たのだ。

少なからぬ韓国人は、日本が勝手に帝主義への道をまた歩むと懸念しているが、2012年に安倍2足以降、日本の軍化は初めから終わりまで米の支援と管理の下で行われていることだ。日本の軍事化を必要とする米は最近、ハワイとカリフォルニアなどへ日本軍を受け入れて上陸作訓練をさせるほどになった。

が米の覇に挑する況で、米は日本の力を活用する必要が生じ、日本は機を捉えた。米は世界で最も柔軟な略を持つだ。敵と友人を必要にじていつでもえられるだ。

1970年代の初め、中共(今の中)を友達に迎えるため台を捨てた後、ソ連との覇権戦争に新しい友の中共を活用して勝者となった。時、中共はソ連が恐れたため米略的提携をせざるを得なかった。その過程で台連安保理から追放されただけでなく、の格まで失ってしまった。

去る十年間、中は米が作った際秩序に順し、米の対ソ連略の同盟になった見返りで、大な経済力を持つ強大に成長した。米は今、中の挑を抑えねばならない局面になった。

は今、中の挑戦を抑えねばならないのに、共に対応するちょうど良いパトナができた。米と中の間で迷っている韓と違って日本が積極的にり出した。麻生太日本副総理が言ったように‛去る千年間、中国と友人であったことのない日本は、米が中の覇を阻止するには、自分が適格だと言って米を説得する。

日本が米から期待することは、日本が再びアジアの最強者になれるよう配慮されることだ。多くの韓人が日本の政策を‛感情的にに批判しているが、私は日本の略は際政治の科書的原則によく従ってしるものと見ている。

100年前とあまりにも類似した韓半島の安保

では、21世紀の大韓民は今上手くやっているのか。

まず、われわれは米、日本、中よりも優れた略を持っていなければならない。力が相的に弱いため、それを相殺するために、もっと優れた略を持たねばならない。大韓民は今、興亡盛衰の岐路に置かれている。

の浮上は、米が作った自由主義的際秩序(liberal international order)って活用することった。ところが、今や力が増強された中は、事あるごとに米の覇に逆らう方向に行動している。中が米際秩序に順していた去る20年余りの間、韓は米と中の間で難しいことがほとんどなかった。

が米の地位に挑する以前は、われわれ韓国は米とは安保、中とは経済という最良の取引をすることができた。これまで韓国は米・中の間で実利を追求することができた。

だが、そういう時代が終わりつつある。中は米際秩序に対して政治・軍事的に挑し始め、米も中の挑を容認しないとしている。韓の知識人や政治家たちはまだ「安米経中」(荒唐な念だが、多くの人が使うためそのまま書くが、とは安保、中とは経済という意味だそうだ)を言っている。すでにそんなことは許されないのが現在の況であることも知らずに、だ。

学歴を自慢する人々が出した一な結論は“われわれの益に基づいてやれば良い”というものだ。知識人らしくない分析と言わざるを得ない。“益に基づく”というのが“どのようにする”ことなのかを具体的に表すのが略だ。われわれにはそういう略がない。

と中が悉く葛藤し、米との緊密な同盟を家大略の目標(正常家に、そして大への回)を具現するための方策とした日本が思い切って行動している情況で、韓国は“どうすること”が益を守るものかを語らない。

最近、ある有名新聞の論で、中を友人、米を兄弟と呼ぶ文をんで驚いた。大韓民の偉い知識人たちの際政治に対する認識レベルに呆れた。永遠の友も永遠の敵もいないというのが正常な国々の際政治の原則だ。

がわれわれの兄なら、われわれが友である中と親しく遊びたいのに、それが兄には少し不便でも、兄がそんなことを気にしないだろうということだ。だから、兄である米が望むサード(THAAD)の配備やTPP(環太平洋経済連携協定)への加には反しても許され、友である中がやるAIIB(アジアインフラ投資銀行)や戦勝節への出席は問題になれないと考えているのだろうか。

今日の韓半島周際政治環境は、19世紀後半から20世紀の初めとあまりにも似ている。19世紀末から20世紀初の世界の覇権国は英で、これに最も露骨に挑するはロシアだった。時、新興強国の日本もロシアの東方進出を恐れていた。

つまり、英と日本はロシアを制御する必要があるという共通の利害係を持っていた。英はそれまで固守してきた非同盟の孤立政策を放棄して1902年、日本と同盟を締結し、日本にアジア地域においてのロシア帝国の膨張を阻止する役割を任せた。

世界最強のの支持を確保した日本は1905年、日露戦争でロシアを破することで英の利益に応え、こういう過程を通じて日本は朝鮮を合し、アジアの覇権国、世界から認められる大になる利益を全部手にした。

100年前のロシアを中に置き換え、英を米に置き換えれば、今日の北東アジアが見えてくる。“中の覇が恐ろしい米は、日本の力を活用して中を抑制し、日本はこの機を活用してまたアジアの者になろうとする。英が孤立主義を放棄して日本と同盟を結んだように、米は日本に対する戰後の政策を放棄して日本を再び武装させた。”

と中

100年前のように弱い国でないため米と日本に挟撃されるが目を付けるだ。韓国の外務長官が米・中方からラブコルを受けていると自慢もした。

の目には、米との同盟の中でその連結の輪が最も弱いと見られるため、そして米国を裏切る可能性が高いと見たため、中は韓に微笑作を駆使しているのだ。韓は米と‛一戦争することを約束した間柄'なのに、中がそう出ているのだ。

際政治のすさまじい動作原理に鈍感な韓は、中国が決して韓の‛安保脅威でないと考えているようだ。われわれは史が重要と言いながらなぜ史を忘れるのだろうか。日本との史は死んでも忘れられないという韓国が、との史はなぜ全部忘れたのか。

朝貢関係の時代にも、関係が良かった時でもそうでなかった時でも、事情によっていつでも韓半島を武力侵攻した(あるいは勢力)は今日の中領土に位置していたや民族だった。

今日、中がわれわれ韓国にそれなりに気を遣う最大の理由は、米から韓を切り離すためだ。逆的に言えば、韓が米と親しければ親しいほど、中は韓国に対して気を遣うしかないのだ。筆者のこの言葉について、われわれの能力が相当あると怒る人もいるはずだ。

われわれも相当の能力があるためと中の間で自主的に行動できると主張する人々に聞きたい。それほど力のある韓がなぜ北韓には手を焼いているのか。挑も北側が思う存分に、対話も北側の勝手だ。北側は自分の意志でいつでもし、況が不利になればいつでも対話局面に転換できるのだ。リングの上に立ったボクサに例えると、北側はいつでも不利なとき勝手にゴングが鳴らせる選手だ。われわれがそのようなルルを許した。

の立場

今後100年間使える量のガス、200年間使える石油を確保した米(ジョセフナイ授の控え目の分析だ。だが、米国のコロラド州、ユタ、ワイオミング州に分布しているシェル石油の賦存量だけでも米300年以上使用できると見る門家もいる)は、今後も長い間覇の地位を保てるようになり、だからあちこちの際問題にいちいち介入する必要がないという主張まで出る幸せな況になっている。21世紀の大勢が中ではなく米であるのが明確なのに、苦労して同盟政策を追求する必要もなくなったという主張も出始めた。

、中の浮上は、中辺のほとんどの国々がより積極的に米との同盟を化する現象をもたらした。日本、オストラリアなど統的同盟はもちろん、米を追い出したフィリピン、米戦争をしたベトナム、米とあまり仲が良くなかったインドなどが米を引き入れている。関係強化を求める国が多いため面倒なほどだ。中との覇での確実な同盟軍が自然に形成されたのだ。

のアジア政策の基本は、アジアの3強国である中、日本、インドのうち少なくとも一を米側に縛っておけば良いということだ。アジア3強国の一国と同盟を維持することは、アジアでのバランスを保てる最小限の方策だ。今、米は熱烈な日本、確に米国へ傾いているインドを確保し、特に中を牽制するために千軍万馬のようなベトナムを米略メンバーとして確保した。

の問題が本格的に現れ始めた2015年の現在、米は資源の確保、創造的な経済力、大な軍事力など、21世紀がの世紀であることを保証されていることに加えて、中のほぼすべてのが米に味方する余裕のある況を迎えている。

の情熱的な同盟となっているインド+日本+ベトナムの人口、経済力、軍事力は中よりもい。このように余裕のある況に到達した米は、これまで確略要衝と見做されてきた韓が米を離れて完全に中国の味方になるとしてもあまり損はないと考えるかもしれない。

すでに、韓は最終的に中国の方に傾くと予測した米略報告書が複あった。米が韓にラブコルを送っていると思う外務長官もおり、韓米両国を兄弟に比喩する韓人の識者たちもいるが、米は韓が重要なでないと考えても差し支えのない況を迎えた。もしか、米は韓国が同盟の信義を捨てた国であると思うのではないだろうか。

略的選

去る814日、安倍晋三首相が敗戰70周年の談話で、日本の軍主義がアジアに希望をえた美化してわれわれを憤怒させたが、日露戦争で日本が勝利したことを見たインド人たちはアジアがヨーロッパに勝ったことに呼し、インドの立のための力を養うため、英の代わりに日本を学ばねばならないと思ったインドたち人がいたことは否定できない事実だ。米は、今回の安倍談話を積極迎すると言った。

21世紀の今、アジアの際政治況は英国をに、ロシアを中に置き換えてんでも良いほど、19世紀末のアジアと似ていると言った。覇権国の米国に挑する中、これを脅威として感じる米、同じ脅威を感じているとして米を助けてアジア地域での米の地位を維持するいの前面に立ってあげると乗り出した日本、日本にその地位を積極的に任せても良いと思う米などは、皆が国家大略を達成するための略計画の樹立に忙しい。

が米に挑すること、米がこれを制御すること、その隙間を利用して再び強大に背伸びしようとする日本の略は、世界略の史に科書のように繰り返し現れたことの21世紀バジョンであるだけだ。皆が最高級強大になるため()、その地位を維持するため()、または取り戻すため(日本)努力している。

このように国らが自の大略目標を設定しておいて競するん中に置かれている韓は果たして略的に行動しているのか。中、日本、米の行動は際政治の原則を忠従っているものだ。ところが、われわれの略もそのように冷なものか。われわれは21世紀際政治の大勢をよくんでいるのか。

去る20年間、際政治の大勢は中の浮上、米落だった。だが、今このような見解は急速に変わっている。21世紀は中の時代になれず米21世紀の終わり頃にも覇権国として残るだろうという見方が急速にがっているのが新しい大勢だ。こういうことを正確に、そして迅速に認知し対処すべきではないだろうか。

www.futurekorea.co.kr 2015-09-07 12:29

更新日:2022年6月24日