“南韓は何のために南北対話をするのか”
中央日報の金璡論説委員の『北韓に関する本質的な質問4つ』の要約。
中央日報の金璡論説委員は‛中央時評/北韓に関する本質的な質問4つ’というコラムで“歴史上改革・開放を拒否した共産政権の問題が、対話で解決された事例はない”とし“本質的な問題に対する厳格な姿勢のみが南韓の(南北対話)幻覚症を防げる”と書いた。コラムを要約、掲載する。
コラムの最初の質問は‛金正恩政権は安定を確保したのか’だ。
“南北対話を正常に推進するためには結果に対して責任を負う核心勢力が必要だ。北韓の第2人者と言われる3人衆は、黄炳誓北韓軍総政治局長、金元弘国家安全保衛部長、崔龍海労働党秘書だ。では、金正恩と黄-金-崔の4人の関係は平穏か。金正恩は3人を本当に信頼するか。今は自分の猟犬だが、ある日突然、自分に噛み付くかも知れないと疑っているのではないか。3人だって金正恩を信じるだろうか。そういう彼らが自信を持って金正恩に政策を建議できるだろうか”
第二の質問は‛金正恩が改革開放を受け入れる意志があるのか'だ。
“南北問題が平和的に解決されるためには金正恩が改革・開放を受容れねばならない。だが、それが可能だろうか。鄧小平は1978年、ゴルバチョフとベトナム共産党政権は1986年に改革・開放に成功した。彼らができたのは個人崇拝と絶対腐敗がなかったからだ。個人崇拝と腐敗がある政権は改革・開放ができない。外からの風が入れば、人民は長い間だまされたことが分かって蜂起する。そうなれば、政権は崩れる。機会があったにもかかわらず、金日成と金正日は改革・開放ができなかった。1989〜92年、東欧共産圏が崩れるときも、北韓は門を閉めた。確固たる権力を持っていた金日成と金正日も改革・開放はできなかった。なのに、権力が脆弱な金正恩が果たしてできるだろうか。”
第三の質問は‛改革開放をしない政権の対話の目的は何か'だ。
“改革・開放をしない限り、北韓政権の対話の目的は一つだけだ。南韓からドル・米・肥料をせびりとることだ。そうしてこそ政権を延命し、核とミサイルが開発できる。金日成もそうだったし、金正日もそうだった。 ...では息子の金正恩は何を望むだろうか。改革・開放だろうか。違う。彼もやはりお金だ。31歳の不安な権力者・金正恩は今お金が必要だ。自分が優れた指導者であるとを証明するためには、幹部たちに贈り物を配らねばならず、人民にトウモロコシでもあげねばならない。そして、スカッドミサイルに核弾頭を搭載するためには仕上げの作業にお金を注ぎ込まねばならない。ところが、幸いなことに南北対話という手品がある。うまくやれば悩みが解決できる。金剛山観光が再開されれば年間3000万ドルが入る。「5・24措置」が解除されると、南韓に鉱物や水産物を売って大金が儲かる。海州沖と開城の泗川江の砂だけを売っても年間1億ドルは稼げる。このようなお金を与えながら南韓は何を得るのか。北朝人民のひもじさが解決されるのか。夢のような話だ。”
コラムの最後の質問は‛南韓の姿勢に関すること'だ。
“南韓は本当に何のために南北対話をするのか。単純な平和なのか。緊張さえなければ良いのか。男たちはゴルフを、女たちはショッピングするため北側の挑発さえなければ良いのか。だが、2500万の北韓同胞の苦痛はどうするか。まあ、良い。知らんぷりをするとしよう。では、核はどうするか。北側がある日、スカッドミサイルに核を装着でもしたらどうなるか。南韓はひたすら息を殺して生きるのか。核ミサイルがあるというのに、果たして南韓が拡声器放送をやれるのか。”
www.chogabje.com 2015-09-02 09:37