北側の謝罪も再発防止の約束もなかった
核爆弾を小型化•多種化•多發化するほど非正規戦と局地戦の挑発は増すはずだ。
金成昱
1.南・北が8月25日の未明、劇的に合意した。北側は「地雷の爆発で南側軍人が負傷したことに対する有感表明」をすることにし、南北関係は地雷挑発以前の状態に戻った。だが、北は「拡声器放送中断」はもちろん、「様々な分野の民間交流の活性化」という事実上の対北支援ボーナスも得た。結果的に、北側がいわゆる最高尊厳・金正恩の威信は保ち、支援は引き出した北側の勝利だ。
2.南北の6カ条の合意文には当初求めた「北側の確実な謝罪と再発防止の約束、責任者の処罰、損害賠償」という韓国側の要求は落ちた。昨日、朴槿惠大統領も“確かな謝罪と再発防止の約束がなければ、政府はそれに相応する措置を取り拡声器放送も続ける”と言った。この原則は虚言となった。以前、北が挑発後「相互遺憾」程度に表現すると、韓国側は「北の謝罪」と見做し済ませた悪循環が今回も繰り返された。
3.6カ条の合意文には地雷挑発の主体が示されていない。北側の遺憾表明は第3国の論評のようだ。国連軍司令部の特別調査委の調査結果から明確になった通り地雷爆発は明白な北側の挑発だ。地雷挑発に対する明確な謝罪•再発防止の約束•責任者の処罰という韓国の正当な要求は貫徹されず、8月20日の砲撃は言及すらされなかった。挑發-協商-補償の邪悪な公式がまた適用されたのだ。
4.今回の曖昧な合意は、北側の「核兵器小型化」を目前にした状態である点で深刻だ。北側が核爆弾を小型化•多種化•多發化するほど、非正規戦と局地戦の挑発はまずはずだ。韓国が北側の政治的要求に応じない場合、サイバー戦や原点の把握が困難な地雷と魚雷を使用した挑発をはじめ、心証はあるが物証が発見し難い国家基幹施設への原因不明のテロも相次ぎ起きかねない。
5.挑發-協商-支援という金日成王朝の恐喝•脅迫を根こそぎ断ち切るべき切迫した状況で、朴槿恵政府は過去の前轍を踏んだ。結果的に北側は核兵器の小型化のための時間を稼げるのはもちろん、韓国の資金を吸い取る道も開いた。政府はあいまいな表現だらけの縫合に満足かもしれないが、遠からず鋭く増えた核爆弾を背景に、北側はまた挑発してくる。国民の罪のない血が地面に流れるようになったら、その直接の背景は「8•25協商」から求められるだろう。
6.北側の地雷挑発と砲撃は、北の首領独裁体制の正常化の絶好のチャンスだった。核兵器と生•化学兵器、117万大軍で武装した非正常な体制が、自由で豊かな韓国を喝取することは、ある意味で自然なことだ。北韓の正常化•自由化•民主化なしには、北韓住民の解放はもちろん、韓国国民の安全も遼遠でさらに危険になる。嘘と欺瞞で維持されてきた北韓に向けた真実の拡散は放棄きないものだ。それにも拘わらず、北側の謝罪•約束•処罰なしに対北拡声器放送を中断し、韓半島の平和と統一のための決定的機会を逃した。朴槿恵政府の誤魔化しの安保政策は過酷な代価を払うだろう。
7.核兵器がアップグレードされるほど、挑發と妥協の呪いが続き、韓国は奈落に墜落する。政府と国民が3代世襲政権、絶対悪との妥協と寛容を平和に勘違いするほど、自由は抑圧され正義は破壊され豊饒も消える。残るのは歴史で繰り返された血の涙だ。韓半島は超越的歴史を期待するしかない道へ進んでいる。
http://libertyherald.co.kr 2015-08-25 10:28