北韓潜水艦が韓国の南から核ミサイルを発射したら?
北が潜水艦からミサイル発射実験をしたというニュースは衝撃的だ。そのミサイルに核爆弾を搭載したら韓国は事実上防御が不可能だ。潜水艦からの核ミサイル発射は探知が難しいからだ。
趙甲濟
北が潜水艦からミサイル発射実験をしたというニュースは衝撃的だ。そのミサイルに核爆弾を搭載したら韓国は事実上防御が不可能だ。潜水艦からの核ミサイル発射は探知が難しいからだ。韓国は現在、北の地上発射核ミサイルに対する防御能力もない。天安艦爆沈を通じて確認したように潜水艦は探知が難しく、潜水艦のミサイル発射探知と対応はもっと難しい。北韓潜水艦が釜山沖まで接近して後方から核ミサイルを攻撃すれば、北からのミサイル防衛網は無用の長物になる。北韓政権は遠からず核ミサイルの実戦配備をしてから韓国に決定的脅威を加えてくるはずだ。西海NLLで韓国艦艇を攻撃するとわれわれは北韓の攻撃原点を打撃しなければならない。その後、北韓が以下のように出たらどうするのか。
“よし、我々は大邱に向かって核ミサイルを発射する。ただ、我々を攻撃した犯人を探し出して処罰し、被害を補償するなら、攻撃をやめる。”
このように賭けに出れば韓国の世論はどうするだろうか。決死抗戦を主張するだろうか、北韓側が要求する通りにやれとするだろうか。
朴輝洛国民大教授は、北韓の核脅威を強調し続けてきた人だ。彼は昨年のあるセミナーで、“今まで‛北韓は絶対に核を使えない。私が間違ったらどんな責任でも取る’と言った人々が、この頃は‛撃つなら死ぬしか、仕方ないではないか’と言っている”と言い、不吉なメッセージを発した。
“核兵器の惨状については広島の原爆現場写真を紹介してきたが、30年後は韓半島で起きた、広島よりも悲惨な原爆惨状の写真が教材として登場するかも知れない。”
彼は、軍当局が国民を安心させようとしただろうが、北韓の核能力を事実通り公開しなかったと批判しながら、“北韓が数十年間孤立を甘受し国力を総動員して建設した核ミサイル能力を、われわれが一発で解決するというのは傲慢の極致だ”と言った。
最惡だが、あり得るシナリオ
朴教授は発表した論文の中で、北が核ミサイルを実戦配備したという前提で、北韓軍が核兵器を手段として利用して韓国を圧迫するかなりリアルなシナリオを提示した。
<ある日の明け方、北韓軍が西海5島地域に対する奇襲的上陸作戦を敢行した。敵と味方が混在した状況であるため、西海5島嶼地域への攻撃が難しいと判断した韓米連合軍は、報復および増援遮断のため西海5島嶼に沿って展開されている北韓軍基地を打撃し始めた。一部の空軍機は北の4軍団司令部をはじめ敵の指揮部も打撃した。その結果、北韓軍はかなりの被害を受け上陸部隊への增員や砲撃支援が萎縮し始めた。
北側はあらゆる手段を動員して韓米連合戰力の爆撃を中断させねばならないと判断した。人民軍最高司令官の名義で、米空軍が北韓地域で積極的な行為を続ける場合、韓国にある米軍基地を直接攻撃すると宣言するようになり、そのミサイルには核兵器が搭載される可能性を排除できないという脅威をするようになった。
北韓のそういう威嚇にもかかわらず、韓国が膺懲報復を続けて、北側に大きな被害が発生した場合、北韓はそれに対する責任と賠償を条件として核兵器の使用を脅かせる。そうなれば、韓国国民は北韓の威嚇が現実化する可能性が高いと考えざるを得ず、そのため激しい内部討論が展開されるだろう。 この場合、北韓の要求を受け入れる可能性もあるが、強硬策を選ぶ可能性も排除できない。北側の脅しが繰り返されるほど韓国が強硬策を選択する可能性は高くなり、このような過程で状況が制御できないほど悪化して、核兵器が実際に使用される可能性も高まる。
核兵器を確保した北韓は、すべての外交的協商で韓国政府を除外しながら、米国との直接協商を強調し、このような試みを通じて韓半島での代表性を確保しようとするはずだ。そうなれば、ベトナムや台湾の事例で見られるように、戦争や核兵器の使用がなくても、北韓主導の統一が達成できると判断し得る。
米国は、当初は韓国を絶対に排除しないと約束するが、北韓が在米軍基地やグアム、さらにハワイや本土まで攻撃できるという点を継続的に暗示すれば、一定の線で直接対話に応じざるを得ず、そういう対話が始まれば、韓国の立地はますます狭くなる。米・北間の協商が北韓側の意図通りに進まない場合、北韓は米国ではなく韓国に核兵器を使用すると脅かし得るし、状況が悪化すれば実際に使用する可能性も存在する。>
www.chogabje.com 2015-05-09 20:57