安倍さん、金正恩を助けてはならない

佐藤勝巳

(2013.5.15)

 

内閣官房参与訪朝

 飯島勲内閣官房参与が14日ピョンヤン入りしたという(共同通信)目的は明らかにしていないが、時の流れからみて「拉致被害者を帰すからカネが欲しい」という話か、総聯中央本部競売かであろう。こんな話に絶対乗ってはならない。

 

 あの中国が愛想をつかして、金融制裁を科したことは本欄(5月13日付)で指摘したように、中国から北への重油、食糧など戦略物資が全部止まっている。このまま行けば、1ヵ月持つかどうかも分からない。北は人民武力部長(国防大臣)を解任(14日判明)し北京に「反省」の意を表したが、中国が制裁解除に同意しなかったというのが真相ではないかと推測される。 

 

「勘違いするな」

 北京は北の核開発で騙され、怒り心頭に発している。金正恩に対し「小僧、生意気に勘違いしてはならない」というのが北京の本音だ。困って「拉致を帰すから」と安倍内閣を騙しにかかって来た。情報を取るために話し合いをいくらやっても構わない。だが、カネを渡してはならない「核で火の海にする」などとほざいている非正常な人間を助けることは絶対反対である。野垂れ死にさせる以外ない。

 

 あと1ヵ月待てば、別な政権が現れるかも知れない。ならずもの政権と仮に合意しても、約束を守る保証は何もない。焦っているのは金正恩・許宗万である。参議院選挙は、このままでも自民党が優勢なのだから慌てないことだ。慌てると大局を見誤る。まずは北に核ミサイル破棄をさせ、総聯を中央本部から追い出してからだ。

 

カネを渡さないこと

 東アジアの諸悪の根源は金正恩政権である。平和と安定のために、金正恩に政治の舞台から降りてもらうことが先決である。安倍総理、金正恩や許宗万を助けてはならない。拉致被害者奪還はポスト金正恩、体制チェンジが実現してからで遅くない。

更新日:2022年6月24日