ニュース速報 読売新聞、拉致で大誤報

佐藤勝巳

(2008. 5. 9)

 

 日本政府は、横田夫妻が孫娘と韓国で面会できるよう、韓国政府に対して北朝鮮に斡旋を依頼していると読売新聞(9日付朝刊)は一面トップで報道した。

 同紙は、これを提案したのが4月25日韓国を訪問した中山恭子拉致問題担当補佐官だという。同補佐官に電話取材して判明したことは、「自分がソウルを訪問したこと以外は事実と違います。読売新聞から一切取材も受けていません。形はどうなるか分かりませんが、政府は、抗議の意思表示をする予定です」というものであった。

 情報源は「日朝関係筋」だというが、筆者の推測では、中山恭子補佐官のソウル訪問の中身を探るため、金正日政権の誰かが、「日朝関係筋」に耳打ちした。それを読売新聞に流し、読売は裏も取らないで報道した(利用された)ということではないのか……。

更新日:2022年6月24日